多くのママパパが抱える子育ての不安に助産師さんが寄り添うBlog

#13
夜泣き

寝ることも練習中 生活リズムを作ることが大切

寝ることも練習中生活リズムを作ることが大切

夜、やっと寝付いてくれた、やれやれこちらもやっと眠れる、と思っているとすぐに泣き出す夜泣き!
親としては、毎日の事なのでとてもつらくて自分が泣きたくなる、というママのお悩みをよく耳にします。たまにはまとまって6~7時間寝てみたい、というのはどこのママさんも同じようで、小さなでも切実な願望ですね。

夜泣きは、早い児では3ヶ月頃から始まりますが、多くは6ヶ月くらいから始まって、1歳頃にはおさまってきます。赤ちゃんには、授乳に積極的で飲みっぷりのよい子とそうでもない子、活発な子とそんなに動かない子などのように赤ちゃんにはそれぞれ個人差がありますね。同じように寝付きが良い子もいれば悪い子がいるものです。カラダのいろいろなところがまだまだ未熟な状態ですから、寝ることも練習中だと考えてください。病的なものではないので、何かの原因が1つのことで起こるというものではないのですが、先輩ママたちがいうには、前の日と少し違ったことをした日、いつもやっていることの時間がずれた時、などほんのちょっとした変化があったときに夜泣きが起こる、と感じているようです。

3~4ヶ月頃から昼夜の区別がつくようになってきますから、生活リズムを整えてあげるといいかもしれません。
まず「夜は寝る」という1日の中でのリズムを作ることが大切です。そのためには、朝おそくとも8時までには、起こしてカーテンを開け、朝陽の光を浴び気持ちのよい風も取り込みましょう。もし前日の夜遅くまで起きていたとしても、朝一定の時間に起こすことがポイントです。そして、1日1回は外に連れ出し、お散歩など時間をかけてしましょう。日中活動的に過ごすことによって赤ちゃんも適度な疲労感で眠りにつくことができます。お昼寝は、遅くとも15時か16時までには、切り上げて起こしましょう。
お風呂は、寝る2時間くらい前までに入れて、少し時間をとってクールダウンをして眠りにつくのがいいですね。体温が下がってくると眠りにつきます。寝る前の1~2時間は静かに過ごして眠る準備をしましょう。興奮するような遊びは控えて、静かに過ごします。テレビやスマホを見せると脳が刺激されて、どうしても興奮してしまいます。部屋を暗くすると眠気を起こすメラトニンというホルモンがでて、眠りに付きやすくなります。
皆さんのご家庭は、睡眠の儀式というようなものがありますか。
お風呂から出たら、全身保湿兼マッサージをする、それから授乳して就寝、というような流れを毎日繰り返すことで流れがわかり、こうなったら寝るんだな、と赤ちゃんも予測ができるようになってきます。儀式というと大げさですが、子どもにとっては一連の流れを掴むことになります。

親も早く寝るように心がけましょう。子どもが寝たら、あれもしたいこれもしたい、という気持ちになりますが、夜中に授乳などで起こされるでしょうから、一緒に寝てしまいましょう。一緒に眠ることで子どもも安心して眠れるでしょう。親がイライラすると子どもにもそのまま伝わります。子どももイライラして結局二人とも寝不足になるということは意外に多いようです。

夜泣きの対処に正解なし ママがゆっくり眠る事ができる日も作りましょう

夜泣きの対処に正解なしママがゆっくり眠る事ができる日も作りましょう

夜中に添い寝をしておっぱいを飲ませると落ち着くということも多いと思います。
赤ちゃんの脳は急速に発達しています。そのためには多くのエネルギーが必要となりますが、胃が小さいので一度に多く飲んでためておけないため、少しずつ飲んだミルクも消化が早くすぐにエネルギーになります。さらに夜間でも母乳を飲むことで、ママの乳腺を刺激して、乳汁の分泌を促している、という見方もあります。赤ちゃんは眠りが浅くなったときに親がそばにいることを確認している、とも言われています。ヒトの赤ちゃんは自分からしがみつくことができませんからそばにいて欲しいと思うのでしょうね。住宅事情であまり赤ちゃんを泣かせられない、ということがあるかもしれませんが、そばにいて少し泣かせたまま様子をみることがあってもいいでしょう。そばにいることがわかって安心してスンナリ眠ることもあるかもしれません。

夜泣きの対処に正解はありません。
先ほどもお話ししましたが赤ちゃんはまだ睡眠に関しても未熟な状態なのです。
ママが疲れてしまわないように、ときにはパパに任せて一晩ゆっくり眠る事ができる日も是非作ってみましょう。

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次回は 2024年 5 月 23 日(木)に配信予定
お楽しみに!

助産師 南部洋子先生
お話いただいたのは

助産師 南部 洋子 先生

東京医科歯科大学医学部付属看護学校を卒業・国家資格看護師免許取得、日本赤十字社助産婦学校卒業・国家資格助産師免許取得後、東京医科歯科大学付属病院産婦人科病棟にて助産師として勤務。300人以上の出産に立ち会い赤ちゃんを取り上げる。その後女性のカラダをメインとした相談室「株式会社とらうべ」を設立。女性の味方としてすべての年齢での悩み相談を受ける。女性が自分の身体を自分のものとして理解する事。それが全ての悩みの解決に繋がっていくとの信念を持ち、日々向き合っている。
趣味は、夫と旅行、映画・音楽鑑賞、健康麻雀など。

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