多くのママパパが抱える子育ての不安に助産師さんが寄り添うBlog

#14
子育てで寝不足のママ、パパ

睡眠不足は徐々に身体に大きな負担に 早い段階で体調管理を

睡眠不足は徐々に身体に大きな負担に早い段階で体調管理を

ママ、パパにとって子育ては体力勝負ともいわれるように心身が健康でなければ子育ても辛く感じてしまいますね。特に睡眠不足になると、身体の疲れが蓄積し、日中も疲れを感じることが多くなります。少しのことでイライラしたり、不安を感じるなど気分が不安定になるだけでなく、集中力の低下や忘れっぽくなるなどといった症状もでてきてしまいます。人によって必要な睡眠時間は異なりますが、一般的には、6~7時間以上の睡眠が必要とされています。倦怠感が強い、最近イライラしがちだな、と気づいたら、まずはゆっくり体を休める環境を整えましょう。
子育て期間中は、今までのように物事が進まず赤ちゃん主体の生活に葛藤することばかり。自分ひとりで頑張って子育てをのりきろうとせず、家族に相談したり、ママ友との情報共有をしたり、自治体の支援サービスなどにも頼りながら、ひとりで頑張りすぎないことが大切です。

睡眠不足は徐々に身体に大きな負担となり、特にまとまった睡眠がとりにくい産後はそれがストレスとなり、心身ともに疲れ切ったあげく、「産後うつ」へと進んでしまう可能性があります。
睡眠不足がかさなると自律神経が乱れ、めまいや頭痛・吐き気などといった自律神経失調症の症状がみられることがあります。これらの症状をそのままにしてしまうと、うつ病に進行する可能性もありますので、注意が必要。早い段階で十分に睡眠がとれるように対処する必要があります。早い段階で体調管理をきちんとするように気をつけましょう。
身体は疲れているのに眠れないといったつらい不眠は、「産後うつ」の症状のひとつです。このような症状がある場合は、早めにかかりつけの医師に相談しましょう。
また、思い通りにいかない育児に焦ったり、子育てはストレスがたまりがちです。育児が辛いと感じるようになる育児ノイローゼは、睡眠不足が大きく影響しています。睡眠不足は些細なことにイライラして怒鳴ったり泣いたりすることが増えるだけでなく、過食や食欲不振などといった症状が長引き、それが原因で体調を崩してしまう事もおこります。

疲れているときはきちんと体を休ませて 数年後には寝不足で頑張った日々も楽しい思い出

疲れているときはきちんと体を休ませて数年後には寝不足で頑張った日々も楽しい思い出

では、子育て中の睡眠不足はどのように解消したらいいのでしょうか。自分のリズムを考え日頃から身体をきちんと休ませてあげることを忘れないように対策を立てておきましょう。
まずは、赤ちゃんが寝ているときに、なるべく一緒に寝るように心がけることから始めてみましょう。赤ちゃんがやっと寝てくれたから、まだ残っている家事を終わらせてしまおうなんて思わず、疲れているときはきちんと体を休ませてあげることが大切。周りの人たちと比べることはせずに、自分ができる範囲内で自分のリズムで子育てや家事をこなしていきましょう。
ただ、昼夜関係なく寝ている赤ちゃんに合わせた生活をしていると、なかなか質のいい睡眠をとることが難しいものです。しかし、少しでもぐっすり眠って疲れがとれるように、できる範囲内で生活習慣を見直してみるのもひとつの手。
まずは、


  • スマホやコンピュータを寝る前に見ない
  • 散歩やストレッチなど適度な運動をする
  • 1日3食、栄養バランスのとれた食事をとる
  • 睡眠環境を整える

などといった基本的なことから心がけてみましょう。

途切れ途切れの睡眠だと1日の合計睡眠時間が長くてもなかなか疲れがとれにくく、それが続くと倦怠感や無力感が増し、体調を崩してしまうことも起こります。週末の夜はパパやおばあちゃんに赤ちゃんのお世話を任せるなどして、6~7時間以上のまとまった時間での十分な睡眠を取れる日をつくりましょう。そうすることで、心も身体もすっきりリフレッシュすることができるでしょう。

自治体による子育て支援として、家事代行や保育を一時的にしてくれるサービスを行っているところもあります。周囲のサポートに頼り、寝不足が少しでも改善されるように心がけましょう。

今も昔も子育て中に寝不足の悩みを抱えている家庭はとても多く、心身ともに疲れ果てているママパパもたくさんいるようです。乳幼児の子育て期間では、赤ちゃんの睡眠サイクルに合わせた生活となり、なかなか睡眠不足を解消するのは難しいもの。
しかし、赤ちゃんと一緒にお昼寝をしたり、質のいい睡眠をとれる対策をとったりなど、日頃のちょっとした心がけで少しでも体を休めてください。遠慮しないで周囲のサポートにも頼りながら、寝不足がちの子育て期間をなんとかのりこえていきましょう。
数年後には寝不足で頑張った日々も楽しい思い出に変わる日がすぐそこまできていますよ。

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次回は 2024年 6 月 13 日(木)に配信予定
お楽しみに!

助産師 南部洋子先生
お話いただいたのは

助産師 南部 洋子 先生

東京医科歯科大学医学部付属看護学校を卒業・国家資格看護師免許取得、日本赤十字社助産婦学校卒業・国家資格助産師免許取得後、東京医科歯科大学付属病院産婦人科病棟にて助産師として勤務。300人以上の出産に立ち会い赤ちゃんを取り上げる。その後女性のカラダをメインとした相談室「株式会社とらうべ」を設立。女性の味方としてすべての年齢での悩み相談を受ける。女性が自分の身体を自分のものとして理解する事。それが全ての悩みの解決に繋がっていくとの信念を持ち、日々向き合っている。
趣味は、夫と旅行、映画・音楽鑑賞、健康麻雀など。

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