#48
赤ちゃんの性別の決まり方
男の子か女の子かは卵子と精子の受精タイミング
ママもパパも妊娠がわかると生まれてくる赤ちゃんが男の子か女の子か気になりますよね。
そこで、今回はどのように性別が決まっていくのかをお伝えしましょう。
性別は、性染色体で決まります。
ヒトの染色体は、23対46本ありますが、その中の1対2本が性染色体です。男性の性染色体はXY、女性の性染色体はXXです。男性の精子は、X染色体とY染色体のどちらかをもっています。女性の卵子は、X染色体のみをもっています。
受精の際、X精子と結びついた卵子は、性染色体がXXとなり、受精卵の性はY染色体のない性なので女の子になります。
一方Y精子と結びついた卵子は、性染色体がXYとなり、受精卵の性はY染色体がある男性になります。
つまり卵子と精子の受精タイミングによって性別が決まります。
卵子へたどり着くのが「X染色体精子」か「Y染色体精子」か、どちらを受精するかによって性別が決まるのです。
つまり性別を決めるのは、精子なのです。卵子をもつ女性は常にX染色体のみをもっているので、Y染色体をもつ精子を受精すれば男の子になるわけです。
一度に射精で放出される精子は、約1億~5億個です。その中で卵子にたどり着く精子はほんの数百個、そしてその中の1つが受精して、それが新しい命へとつながるのです。
赤ちゃんの性別が分かるのはいつ?一番大事なのは赤ちゃんが元気に生まれてくること
赤ちゃんの性別は受精した段階で決まっているのですが、実際に性別がわかるのは、妊娠中期で超音波検査(エコー)のときにわかります。
男の子は、妊娠14~15週、女の子は妊娠17~18週頃に確認できますが、赤ちゃんに付いている性器などから、はっきりと判断できるようになるのは、妊娠24週前後だとされています。
ただし、赤ちゃんの手足の位置や見える角度によっては性別の判断が難しい場合もあります。ですからエコー検査での性別判断は、100%正しいわけではありません。
赤ちゃんの性別がわかっていれば、衣服やベビー用品の準備などがしやすいというメリットもあります。
一方、赤ちゃんが産まれるまでは性別を知りたくないというご両親もいらっしゃいます。
そのような場合は、産科の医師にあらかじめ伝えておくようにしましょう。
妊娠中のママをみて男の子か女の子かどっちなのか?といういろいろな説があります。
- ○ お腹が前に出ていると男の子、横に広がっていたら女の子
- ○ ママの顔つきがきつくなってきたら男の子、軟らかくなってきたら女の子
- ○ 胎動が激しいと男の子、穏やかだと女の子
- ○ つわりが軽いのは男の子
など様々なことがいわれていますが実は医学的根拠はありません。
お腹の形は妊婦さんの体格、胎児の大きさや位置、羊水の量など、さまざまな要因で決まります。背の高い妊婦さんは、お腹が縦長に見え、小柄な妊婦さんはお腹が丸く見えやすいです。また胎児が背中を向けているとお腹が尖ってみえ、お腹側を向けていると丸く見える場合もあります。
活発な胎児もいれば、比較的おとなしい胎児もいます。お腹の中を元気に動き回っていると「きっと男の子だわ」と思うかもしれません。
しかし、性別と胎動の激しさに関連はありません。
お腹の形や胎動で性別を判断するのは医学的に不可能なのです。
男女産み分けなどの方法が言われていますが、100%確実な方法はありません。
一番大事なのは、お腹の赤ちゃんが元気に生まれてくることです。男の子でも女の子でも赤ちゃんに会える日を楽しみに過ごす時間を大切にしたいものです。
男の子かな?女の子かな?と予想している時間、男の子だったら、女の子だったら・・・と未来を想像したり、一緒にできる事を想像したり生まれた後の希望を夫婦で話し合う時間はとても幸せな時間だと言えます。
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次回は 2025年 11 月 13 日(木)に配信予定
お楽しみに!

助産師 南部 洋子 先生
東京医科歯科大学医学部付属看護学校を卒業・国家資格看護師免許取得、日本赤十字社助産婦学校卒業・国家資格助産師免許取得後、東京医科歯科大学付属病院産婦人科病棟にて助産師として勤務。300人以上の出産に立ち会い赤ちゃんを取り上げる。その後女性のカラダをメインとした相談室「株式会社とらうべ」を設立。女性の味方としてすべての年齢での悩み相談を受ける。女性が自分の身体を自分のものとして理解する事。それが全ての悩みの解決に繋がっていくとの信念を持ち、日々向き合っている。
趣味は、夫と旅行、映画・音楽鑑賞、健康麻雀など。
助産師として多くのママをサポートした経験から、
知っておいて欲しいこと
多くのママパパが抱える子育ての不安に助産師さんが寄り添うBlog

