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助産師とは
助産師のことを英語で「midwife」と言います。「mid」とは「with~とともに」や「付き添う」という意味があります。「wife」は女性を意味していて、「女性に付き添う者」ということになります。
女性のことをよく知っている助産師、でもあまり皆様にはなじみのないベールに包まれた職業なのかもしれませんね。
今回は、身近に感じていただくために「助産師」についてご紹介致します。
妊娠から産後まで母子の保健指導に関わる助産師について
〇 助産師資格取得には
まず助産師はどのようにして資格を得られるかをみていきましょう。
現在の日本の制度では下記のことが必須になっています。
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1. 女性であること
アメリカ、イギリス、オーストラリアなどでは、男性の助産師も存在していますが、日本では現在、女性であることが条件となっています。 -
2. 看護師国家試験に合格していること
看護師資格がないと助産師にはなれません。四年生の看護系大学で、看護過程と助産師過程の両方を同じ年に習得する方法がありますが、看護師国家試験が不合格の場合は、助産師国家試験に合格しても助産師にはなれません。 -
3. 助産師国家試験に合格し、助産師免許を取得していること
助産師は、上記看護系大学以外の取得方法として、看護師免許を持っている人が助産師養成学校などで助産師教育課程を履修し、助産師国家試験の受験資格を得ることができます。助産師専門コースを習得していれば、国家試験には95%以上の合格率です。
〇 助産師の歴史
戦前助産師は「お産婆さん」と呼ばれていて、自宅での出産に立ち会い生まれてくる赤ちゃんを取り上げるなど地域の母子の健康に大きく貢献していました。
1948年(昭和23年)保健婦助産婦看護婦法が公布されて、「産婆」が「助産婦」に改称され、国家試験が課せられることになりました。
2001年(平成13年)「助産婦」から名称が変更となり「助産師」となりました。
「看護婦」も「看護師」となり、男性看護士も同じように「看護師」という名称になりました。
〇 助産師の仕事
助産師は、妊産婦の相談、出産の介助など妊娠から産後まで母子の保健指導に関わる仕事をしています。また育児指導や不妊治療、思春期の相談などにもかかわることがあります。
病院での出産が主流となっている現在、多くの助産師は病院などの施設で活動しています。病院では、出産の介助を中心に乳房マッサージ、沐浴・授乳の介助、新生児の健康診査、育児指導など、産後の母子の健康を見守って、精神的に不安定な妊産婦の相談にのったりアドバイスをしたりしています。
助産所では正常な経過の妊娠、出産のみを取り扱うために薬や器械は使用せず、自然出産するよう手助けしています。
また、地域社会では、家族の健康カウンセリングなどの教育を行っています。産前教育など親になる準備が含まれていて婦人科の一部の領域、家族計画や育児にまで広がっています。
一番の違いは「分娩介助」助産師と看護師の違い
病院にいて同じ白衣を着て働いている姿をみていると、どの人が助産師なのか看護師なのか区別がつかないという声をよく耳にします。
本来の看護師の業務は、医師の指示のもと、傷病者の治療や診療の補助、入院のサポートがおもな仕事です。
産婦人科では流産や死産などつらいケースや、ホルモンバランスの変化などが原因で出産の不安や精神的に不安定になっている妊婦もたくさんいますが、そのような患者のサポートも看護師の業務です。
産婦人科は外科や内科の知識や技術も必要で、すなわち成人看護から新生児看護まで含まれることになります。
出産の現場では、助産師は正常分娩の場合は医師の指示がなくても介助することができます。
看護師と助産師の一番の違いは、「分娩介助」ですが、病院で勤務していると業務はほぼ同じ「看護」だといえます。
現在9割の助産師が医療機関で働いています。
でも私のように助産師で会社を創り、「女性のために何かしたい」と考える助産師が増えているのも事実です。
「生涯何万の赤ちゃんを取り上げた」という出産のことを深く極める助産師と同じように、「女性の支援」という観点から広い視野で助産師の仕事を広げていく助産師も増えてほしいと願っています。
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次回は 2025年 10 月 9 日(木)に配信予定
お楽しみに!

助産師 南部 洋子 先生
東京医科歯科大学医学部付属看護学校を卒業・国家資格看護師免許取得、日本赤十字社助産婦学校卒業・国家資格助産師免許取得後、東京医科歯科大学付属病院産婦人科病棟にて助産師として勤務。300人以上の出産に立ち会い赤ちゃんを取り上げる。その後女性のカラダをメインとした相談室「株式会社とらうべ」を設立。女性の味方としてすべての年齢での悩み相談を受ける。女性が自分の身体を自分のものとして理解する事。それが全ての悩みの解決に繋がっていくとの信念を持ち、日々向き合っている。
趣味は、夫と旅行、映画・音楽鑑賞、健康麻雀など。
助産師として多くのママをサポートした経験から、
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