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#59
仕事と育児 その2

仕事を完璧にこなしながら 育児も頑張るということは無理

仕事を完璧にこなしながら育児も頑張るということは無理

2024年6月13日に配信した「 #15 仕事と育児 」でもお話していますが、今回も仕事と育児の両立について考えてみましょう。

いきなりですが、仕事を完璧にこなしながら、役職を得るために他の人と同じように働き、そして育児も頑張るということは無理です!ということをまずお伝えしておきたいと思います。

ただし、やり方次第では例外もあります。
私は、両方を完璧にこなしていた人を二人知っています。
一人は外資系のマネージャー。子供がいることや時間がないとかの理由で仕事を休むのを見たことがありません。必要であれば夜遅くまで働いていました。
もう一人は女医さんで開業しているクリニックを朝から夕方までこなし必要な会議にもすべて出席していました。
二人に共通しているのは、子どもが小さい時から母親代わりになる人を雇っていてその人に子育てをほとんど任せているということです。子どもたちは小さいころからその人に育てられているのでその人に世話をされるのが当たり前のようになっています。
ただそのような環境を作ってまでも、仕事を優先するということを家族に理解してもらわなくてはいけませんし、さらに大事なことは費用が莫大にかかるということです。
朝から夕方までの母親代わりの人を雇い、それ以後の時間はシッターさんを自分が帰るまで雇用していたようです。
外資のマネージャーは「自分の給与以上のものを子育てのために使った」と言っていました。そこまでしても仕事を続けて、役職をこなしていきたい!という強い意志を感じました。
厳密にいうと両方を一人でこなしていたわけではありませんね。
いずれにしてもこのような例は例外中の例外でめったにないお二人だと思います。

仕事にも育児にも大事なこと あいまいにしてこの期間を過ごす

仕事にも育児にも大事なことあいまいにしてこの期間を過ごす

育児で大変なのは、0歳~3歳だと思われます。
育児休暇を1年取ることが可能な人は本当に恵まれてします。1年間は子どもと一緒にいられるのですから。しかし今1年間育児休暇を取ることができる人は、そんなに多くないかもしれません。
半年で職場復帰しなくてはいけない状況になる人もいるでしょう。
皆さんに伝えたいことを下記に書いてみました。

《 一人で頑張らないこと 》
日本人に多いようなのですが、一人で何から何までこなそうとしてしまいます。
辛いのにひとりで頑張ってしまいます。他人に頼るのは「自分の努力が足りないからだ」と思ってしまい、なんでも頑張ります。
子育ては、『一人でできるものではない』ということを知っておきましょう。
昔は、祖父母、親戚、近所の人などが子育てに加わっていました。それが当然のように行われていましたが、今は母親から声をあげなければ、だれもそばにきてくれません。育児で他の人の手を借りることに罪悪感を持つ必要はないし、もっと周囲の人に甘えましょう。

《 育児に正解はない 》
仕事では、間違い、正解ということがはっきり結果として出ますが、育児は間違い、正解というものはありません。もちろん赤ちゃんの命にかかわることをするのは問題外ですが、一生懸命正解を探して答えを見つけ、子育てしたいと思っている母親は多いようです。しかし、正解をいくら探しても見つかりません。見つからないことで自分を責めてしまって、きちんと育児をしていないのではないか?母親として失格なのではないか?!と自責の念に駆られてしまいます。
さらに正解を探すためにネットと格闘し時間を費やしてしまう。そんな風に時間を割くのではなく、目の前の自分のお子さんをしっかりみてください。
一番大事なことは自分のお子さんの成長です。元気に毎日母乳やミルクを飲み、よく眠り、排泄をして機嫌のいい状態ならば、しっかり育っているということです。
時には、母乳やミルクを飲まない日もあるかもしれません。時には便が数日でない日があるかもしれません。夜中に起きてしまうこともあるでしょう。でも赤ちゃんを見てください。元気で機嫌よくしているでしょう!!
このように育児というものは、決まりもないしとてもあいまいなものなのです。知り合ったママと情報交換をして、真似をしてもうまくいくはずはありません。
自分の子どもにあった育児を自分で探していくしかないのです。

《 仕事も育児も100パーセントは無理 》
前述したように特殊な環境でない限り、両方100パーセントこなすことは無理と言わざるをえません。
妊娠前のように仕事をこなすことは無理かもしれませんが、育児をすることで仕事に対する気持ち、周囲の人のことなど今まで見ていたことが違って見えてくるはずです。
時間的な制約があるからこそ、上司との働き方や仕事内容について話し合いが必要です。自分自身でも今後キャリアをどうしたいのかを考える機会にもなるでしょう。
上司と十分なコミュニケーションをとり、理解していただくことは今後も安心して仕事に取り組める環境作りの第一歩です。

《 家事も工夫が必要 》
家事で重要なのは、何を優先するべきなのか優先順位を決めて、最低限のラインで済ませるようにすること。「あれもこれもやろう」として無理がでて身体を壊してしまいかねません。
今はいろいろ便利家電やネットスーパーなど便利なものがあります。可能な限り利用しましょう。日々の育児や家事のルーティンはパートナーと相談して、分担制にするのもいいですね。

《 周囲の協力を得ましょう 》
頑張りすぎて自分が体調不良になって子どもの送迎ができなくなることもありますね。
一人で抱え込まず両親や友人や職場の先輩などに相談して、自分の現在の状態を理解してもらい、あらかじめ備えておくことが大切です。
ファミリーサポートセンターやベビーシッターなどの選択肢も考えおきましょう。


育児も仕事も頑張って両立したい!という気持ちは、十分に理解できます。
ただ、頑張りすぎて自分の身体がもたないという状態になっては元も子もありません。
赤ちゃんと自分の生活リズムを大切にして、白黒つけず、あいまいにしてこの期間を過ごすことは、仕事にも育児にも大事なことなのです。



Check! #15 仕事と育児 その1

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次回は 2026年 4 月 23 日(木)に配信予定
お楽しみに!

助産師 南部洋子先生
お話いただいたのは

助産師 南部 洋子 先生

東京医科歯科大学医学部付属看護学校を卒業・国家資格看護師免許取得、日本赤十字社助産婦学校卒業・国家資格助産師免許取得後、東京医科歯科大学付属病院産婦人科病棟にて助産師として勤務。300人以上の出産に立ち会い赤ちゃんを取り上げる。その後女性のカラダをメインとした相談室「株式会社とらうべ」を設立。女性の味方としてすべての年齢での悩み相談を受ける。女性が自分の身体を自分のものとして理解する事。それが全ての悩みの解決に繋がっていくとの信念を持ち、日々向き合っている。
趣味は、夫と旅行、映画・音楽鑑賞、健康麻雀など。

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