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気になる産後の体型 その2
前回に続いて、産後の体型についてお話しましょう。
今回はどうしたら出産前の体型に戻ることができるかについて解説します。
産後の体型への戻しは焦らずにまずは正しい姿勢を意識すること
産後の体型への戻しは焦らずに体の回復段階に合わせて進めることが重要です。
一般的には、産後6ヶ月頃までが体型を戻しやすい「ゴールデンタイム」と言われますが、これはあくまで目安であり、個人差が大きいものです。特に帝王切開で出産した場合は、腹部の傷の回復を待つ必要があるため、より慎重に進めなくてはなりません。
毎日の赤ちゃんのお世話は待ったなしの24時間対応、自分のための時間を作るのは難しい状況だと思います。そのような状況の中、まずは赤ちゃんのお世話のときや日常の中で、正しい姿勢を意識することから始めてみましょう。
正しい姿勢を意識することで、自然と使うべき筋肉が使われるようになり、次第に産後の気になる体型にアプローチしていることにつながります。
《 正しい姿勢とは 》
背中を壁に向け立ちます。壁にかかとをつけ、両足は90度に開きましょう。
そのまままっすぐ前方を見つつ、壁に背中をつけます。ウエストに余裕で手が入る、という人は、骨盤が後ろ側に倒れています。逆に手が入りにくいという人は、骨盤が前に傾いています。
ご自分の体の状態やくせを知りましょう。
《 座るとき 》
椅子に座るときにいつも足を組んでいませんか。また床に座るとき両足を同じ方向にそろえて横座りしていたり、正座の姿勢からお尻を床に落として座るぺたんこ座りなどをしていませんか。左右非対称の姿勢や、骨盤を開くような姿勢で座ることは骨盤のゆがみの原因になります。正座やあぐらなど、左右対称になる座り方がお勧めです。
あぐらがかきづらいという人は、膝下の空間にクッションを入れたりして、なるべく骨盤を立たせるようにして座ると腰がシャキッとしますね。お尻の下にバスタオルを折ったものを敷くと楽でしょう。
《 授乳時 》
腰を後ろに引いて、肩を丸めて猫背のようになっておっぱいをあげていませんか。
そのまま背筋を伸ばす事をお勧めしますが、胸を張りすぎると逆に腰がそって負担がかかりますから注意しましょう。授乳時も骨盤を立たせる為にお尻の下にバスタオルを折ったもの、薄めの座布団を2つ折りにしたものを敷くとやりやすいでしょう。
正しい姿勢で授乳するためにはキープした姿勢が安定するように、背もたれや壁と背面との空間にクッションや布団などを使用して埋めましょう。
特にお尻から腰の空間部分を埋めると楽にキープできますよ。
また、おっぱいの正面に赤ちゃんの顔がくるように、クッションなどで高さを調整しましょう。
《 寝たままできる骨盤ストレッチ 》
産後の体型を戻すのに、最も重要なのが開いてゆがんだ骨盤を正しい位置に戻すことです。骨盤が整うとポッコリお腹や腰痛の改善、姿勢の矯正にもつながります。
- 1. 仰向けに寝て両膝を立て、両腕は身体の横に置く
- 2. 息を吐きながら、両膝をそろえたままゆっくりと右側に倒し数秒キープ
- 3. 息を吸いなが元に戻し、今度は左側に倒す
この動きを数回繰り返すだけでも骨盤周りの筋肉がほぐれ、歪み調整のサポートになります。痛みを感じない範囲で気持ちよく伸びるのを感じながら行ってみましょう。
このように正しい姿勢を意識してキープすることは、自然と腹筋・背筋をバランスよく使うことになり、また同時に姿勢をキープするために必要なインナーマッスルも鍛えられるため、結果として、体幹からしっかり自分の体を支えることができるバランスのよい体型に変化していくことでしょう。
《 食事制限ダイエット 》
産後、早く妊娠前の体型に戻りたい!と思って、食事制限のダイエットを始める人がいますが「はじめてみたけど、なんだか体がしんどくて・・・」という声をよくききます。
食事を抜いたり、ある食材のみを食べ続けるなどの食事制限ダイエットは、意志さえ固ければ手軽にやってみたいことでしょう。ですが、やってみて目標体重まで体重が落ちて体重減少は成功しても、それは同時に育児のために必要な筋力も落ちてしまっていることになりかねません。
授乳中であれば、赤ちゃんに必要な栄養量をキープする必要がありますから、ママが健康的に日常をおくるためには必要なカロリーはしっかり摂取すべきです。
現在の赤ちゃんの月齢にもよりますが、仮に1日800mlほど母乳を飲むとすると、ママの身体は1日500kcalほど消費すると言われています。厚生労働省から出されている食事摂取基準でも、成人女性に必要とされる1日摂取エネルギーの目安量より、授乳期はプラス 350kcal付加が必要だと示されています。
カロリーの摂り過ぎには注意しつつも、なるべくいろいろな食材を食べるようにして、栄養バランスにも気を付けたいものですね。
また先にお話ししたように、使うべき筋肉を動かさないと、体型はさほど変化がなく見えても、実は筋肉が落ちて脂肪に置き換わっていくということもあります。
このことで将来、生活習慣病や要介護のリスクがメタボよりも高まるということにもなりかねません。そういった観点からも今から適正な筋力を維持していくことは重要なことです。
気になる体型に産後の体を無理なく健康的にアプローチするには、まずは正しい姿勢をキープすることからはじめましょう。
卒乳の声を聞くころには、赤ちゃんも母乳から必要な栄養を摂るということが少なくなってきて、ママの必要栄養摂取量も減りますから、食生活を見直すことでカロリー過多から肥満のリスクも回避できるでしょう。
妊娠・出産とがんばった自分の身体のためにも、赤ちゃんのためにも、そして未来の自分のためにも、無理なく少しずつ自分のペースで始めていきましょう。
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次回は 2026年 6 月 25 日(木)に配信予定
お楽しみに!

助産師 南部 洋子 先生
東京医科歯科大学医学部付属看護学校を卒業・国家資格看護師免許取得、日本赤十字社助産婦学校卒業・国家資格助産師免許取得後、東京医科歯科大学付属病院産婦人科病棟にて助産師として勤務。300人以上の出産に立ち会い赤ちゃんを取り上げる。その後女性のカラダをメインとした相談室「株式会社とらうべ」を設立。女性の味方としてすべての年齢での悩み相談を受ける。女性が自分の身体を自分のものとして理解する事。それが全ての悩みの解決に繋がっていくとの信念を持ち、日々向き合っている。
趣味は、夫と旅行、映画・音楽鑑賞、健康麻雀など。
助産師として多くのママをサポートした経験から、
知っておいて欲しいこと
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