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#60
赤ちゃんの頭の形

気にしている人は多い 赤ちゃんの頭の形

気にしているママパパは多い赤ちゃんの頭の形

ママパパは赤ちゃんの頭の形を気にしている人が多いようですね。
今日は、頭のゆがみについて解説しましょう。

《 産瘤 》
出産直後に頭にコブのようなものができているのを見て驚いた!という方がいらっしゃるのではないかと思います。
これは産瘤といいますが、赤ちゃんは狭い産道を通るときに頭が圧迫されながらでてきますが外に出たとたん圧迫から解放されます。するとそこにリンパ液などの体液が集まりこぶができるのです。産瘤は産道の圧迫が強く、赤ちゃんは産道にいる時間が長いほど起こりやすく、また変形の程度も大きくなります。ですから、難産などで長時間産道にいた赤ちゃんに起こりやすいのです。
通常は生後2~3日くらいか長くても1週間で自然に消えるため治療などは必要ありませんので安心してください。

《 頭血腫 》
出産時に産道を通過する際の圧迫や、吸引・鉗子分娩などによる機械的な力が原因で起こります。頭血腫は全出生数の1~2%程度の出生にみられますが一般的には一時的な出血にとどまって自然治癒が期待できます。
頭血腫は、産瘤と違って骨膜下での出血のため骨縫合を超えて広がることはなく、腫瘤が頭蓋骨の1つの骨領域に限られている点が挙げられます。 また、出生後よりも少し時間が経ってから隆起がはっきりとしてくる場合が多く、初日はそれほど目立たなくても数日後に腫瘤が明らかになることがあります。

《 頭のゆがみ 》
赤ちゃんの頭の形がゆがんでいて、このままで大丈夫かしら?と不安に思われるパパやママは多いことでしょう。赤ちゃんの頭はとても柔らかいため寝ている向きや姿勢によって形が変わってしまうことはよくあることです。
多くの場合は成長と共に頭の形は変化していき、軽度であれば自然に目立たなくなっていくこともあります。ただ、ゆがみの程度によっては自然に治りにくいケースもあることが最近わかってきています。


一般的に赤ちゃんの脳は、生後半年までに出生時の2倍、2歳までに大人の90%の大きさになるといわれています。急速な脳の成長に対応できるように赤ちゃんの頭蓋骨は7つのピースに分かれていて骨と骨のつなぎ目の部分を縫合線と呼びますが、この縫合線が通常よりも早くくっついてしまうと頭蓋骨の拡大が出来ない状態になり頭のゆがみが発生してしまいます。程度によってですが経過観察が可能な場合も多く、頭蓋骨の状態や発達度合いなどに明らかな異常がない場合には、定期的な検査をして経過観察を実施していきます。まれに頭蓋骨の形態異常が明確な場合や脳圧が高いことで脳に影響が出ると判断される場合は手術を検討することになります。
では、どの程度が重度なのかということになりますが、赤ちゃんの頭が明らかにゆがんでいたり、目や耳の位置が非対称になっている場合は注意が必要です。月齢を重ねるにつれて頭のゆがみがひどくなる場合も同様です。
さらに、頭のゆがみ以外に気になる症状がないかどうか、頭のゆがみのほかに症状がある場合には病気が原因でゆがみが生じている可能性があります。
赤ちゃんの首にしこりがあったり、いつも首をかしげている場合は「斜頸(しゃけい)」という病気が出ている可能性があります。また先天性の病気によってゆがみが起きている可能性もあります。クルーゾン症候群やアペール症候群などがありますが、これらの病気は頭のゆがみのほかに手足の指の異常、眼球の突出、呼吸の異常などが一緒になって現れることがあります。
重度のゆがみの場合は、医療機関に相談してみましょう。

生まれてすぐから首が座るくらいまでは変形しやすい時期 頭のゆがみの予防

生まれてすぐから首が座るくらいまでは変形しやすい時期頭のゆがみの予防

頭のゆがみを予防するには、頭を一定の向きに寝かせ続けないことが大切です。特に出生直後から首が座るくらいまでの期間は、頭蓋骨がやわらかく変形しやすい時期ですので下記のことをやってみましょう。

1. 体位変換
赤ちゃんの頭と体の向きを定期的に変えることです。同じ姿勢で寝かせ続けると特定の部位に圧力がかかり続けて頭の形がゆがむ原因になります。
授乳の際に左右交互に抱く、寝かせる向きを定期的に変える、ベッドに寝かせる際に頭の位置を変えるなどの工夫が効果的です。

2. ドーナツ枕は使用しない
ドーナツ枕などベビー用の頭部整形枕について、アメリカのFDAが使用しないように注意喚起を出しています。効果の根拠がなく、窒息リスクもあるためです。 以前は皆使っていたものですが驚きですね。

3. 腹ばい練習
赤ちゃんが起きていて保護者の見守りができる状態のときにうつ伏せの姿勢で過ごすことです。欧米では後頭部の扁平化予防と運動発達の促進のため広く推奨されていています。
特に首が座る生後3カ月頃の期間に積極的取り入れることで、頭のゆがみ予防につながると考えられています。授乳後や食後は嘔吐する可能性があるので時間を空けて実施してください。最初は赤ちゃんの機嫌を見ながら短時間から始め、少しずつ延ばしていきましょう。

〈 実施する際の注意点 〉

  1. 1 赤ちゃんから片時も目を離さない
  2. 2 柔らかい布団やクッションは避けて硬めのマットで行う
  3. 3 嫌がっていたり、眠そうな時はすぐに仰向けに戻す

最近は頭のゆがみを気にして受診されるご両親が増えているそうです。
気になる頭のゆがみを予防する為には、首が座る生後3カ月頃まで体位交換などを積極的に取り入れてください。
赤ちゃんの頭のゆがみを矯正するオーダーメイドのヘルメット治療の情報を知り自分の子どもにもやったほうがいいかと迷って受診される方も多いようです。
急ぐことではないので受診してみてから、その後じっくりと考えてもいいようです。
最終的には医師と相談して検討していきましょう。

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次回は 2026年 5 月 14 日(木)に配信予定
お楽しみに!

助産師 南部洋子先生
お話いただいたのは

助産師 南部 洋子 先生

東京医科歯科大学医学部付属看護学校を卒業・国家資格看護師免許取得、日本赤十字社助産婦学校卒業・国家資格助産師免許取得後、東京医科歯科大学付属病院産婦人科病棟にて助産師として勤務。300人以上の出産に立ち会い赤ちゃんを取り上げる。その後女性のカラダをメインとした相談室「株式会社とらうべ」を設立。女性の味方としてすべての年齢での悩み相談を受ける。女性が自分の身体を自分のものとして理解する事。それが全ての悩みの解決に繋がっていくとの信念を持ち、日々向き合っている。
趣味は、夫と旅行、映画・音楽鑑賞、健康麻雀など。

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