多くのママパパが抱える子育ての不安に助産師さんが寄り添うBlog

#65
産後ママのメンタル その2
〜 周囲の人への頼り方 〜

女性は、出産が終わって赤ちゃんとの生活がスタートすると、これまでの生活が一変してしまうと言っても過言ではありません。育児をすることで悩んだり困ったりすることはしばしば出てきます。
育児は、母親だけが頑張ってするものではありません。周囲の人、様々な支援サービスに頼って嬉しい発見や、楽しさも味わいながら過ごしたいものです。
今回は、産後に利用できるサービスなども含めて解説しましょう。

1人で頑張りすぎない 育児は人とつながりをもつことがとても大切

1人で頑張りすぎない育児は人とつながりをもつことがとても大切

前回の「#64 産後ママのメンタル その1」でも書きましたが、出産後6~8週間は、産褥期と呼ばれる期間で妊娠出産で変化した身体が少しずつもとに戻っていく期間です。
それ以降も徐々に身体を慣らしていくことが大事です。
赤ちゃんのお世話以外の家事一般はパパや手伝ってくれる家族と協力しながらだんだん活動範囲を広げていくようにしましょう。そして、育児支援サービスなどを利用することも考えましょう。あらかじめ妊娠中に住んでいる地域の育児支援サービスについて情報収集しておくと安心ですね。

育児に時間を割くことが多くなるこの時期ですが、生きていく上での基本である睡眠、食事、トイレの3つが普通に取れる状態であることが大切です。これらが十分にできなくなるくらい赤ちゃんに時間を割いてしまうと正常な判断や考えること事体が危うくなってしまいます。
ホルモンバランスの急激な変化もあり、うつうつとした気持ちが大きくなったり、赤ちゃんがかわいく思えなくなったりすることもあります。
他人に迷惑をかけないようにと育てられてきた私たちは、人に頼ることが悪いことだと思ったりします。現在の子育てではワンオペが多く、一人で頑張っているママを多くみかけます。
一方ではこれでいいのかという漠然とした不安がいつもあり、不安定な精神状態になっています。
「手を貸してほしい!話をきいてほしい!」など言葉に出して伝えて、人とつながりをもつことがとても大切なのです。
仕事を長くしているとどうしても他人に頼ることは仕事ができない人、というマイナスのイメージがあり、頼ることにためらいがあるかもしれませんが、育児にとっては人とのつながりをもつことがとても大切なのです。

専門家や他の人の知恵や力を借りることで 育児が楽になり、楽しくなる

専門家や他の人の知恵や力を借りることで育児が楽になり、楽しくなる

産後は体調不良だけでなく、ママも用事などでサポートが必要になることがでてきますので下記行政のサービスも知っておきましょう。

1. 新生児、赤ちゃん訪問
各行政によって無料で行われるサービスです。助産師や保健師が赤ちゃんのいる家庭を訪問して子育てに関わる助言をしてくれたり、ママと赤ちゃんの健康状態の確認をしてくれます。
通常、新生児訪問は新生児がいる家庭、赤ちゃん訪問は生後4カ月までの赤ちゃんがいる家庭が対象です。実際の様子をみてアドバイスをもらえるので育児書よりも役に立つことでしょう。

2. 産前産後支援ヘルパー、育児支援ヘルパー
日中に家事や育児を手伝ってくれる人がいない家庭には自宅までヘルパーが来てくれる有料のサービスです。自治体ごとに詳細は異なりますが一例では産前は5日間、産後は退院から2か月に15日利用する、などがあります。
洗濯、料理、買い物、沐浴の手伝いなどが可能です。

3. 産後ケア施設
産後ケアとはママの育児支援を目的としたママと赤ちゃんが過ごせる施設のことをいいます。自治体や施設により異なりますが、主に生後4カ月未満の赤ちゃんとそのママが対象です。宿泊型、日帰り型、訪問型があり、助産師や看護師が中心になって育児支援をしてくれます。授乳や沐浴などを直接教えてもらえたり、ママの睡眠のために赤ちゃんを預かってもらえたりするのでママの身体を休めることができます。 有料となりますが、自治体によっては何割か助成がでるところもあります。

4. ファミリーサポート
地域において、育児支援を受けたい人と行いたい人が会員になって助けあう制度です。各市区町村で運営されています。乳幼児や小学生などの子どもがいる家庭が対象で、赤ちゃんを預かってもらうなどの支援が受けられます。料金は自治体ごとに異なりますが、比較的安く受けられるところが多いようです。
ママが体調不良だったり通院が必要になったりしたときに、一時的に預かってくれます。

5. シルバー人材センター
シルバー人材センターとは、高齢者が働くことを通して生きがいを得て、地域社会の活性化に貢献するための組織です。
センターの講習で技術や知識を習得したシルバー世代の会員の方に家事や育児の仕事を依頼することができるものです。
サービスは有料ですが、比較的安いのが特徴です。お願いできる仕事は、買い物や掃除などの家事、赤ちゃんのお世話や保育園の送迎など。
毎日赤ちゃんと二人きりで過ごしているママには、気分転換になるでしょう。

6. 子育て支援センター
子育て支援センターは、乳幼児のいる親子の交流、育児相談、情報提供などが行われる場です。利用は、基本的に無料なので気軽に足を運べるでしょう。
赤ちゃんのふれあい遊びの会、絵本の読み聞かせなどのイベントに参加することが可能で他の親子と交流ができ、気軽にママ友ができます。
私もタッチケア講習会を月1回ここで開催しています。

7. 児童館
児童館というと小学生以上を対象とした施設のようなイメージですが、実際には0歳~18歳未満の子どもが対象で健全な遊びを与えて、子どもを心身ともに豊かにすることを目的とした施設です。
赤ちゃん向けのおもちゃがたくさんあって雨の日でも遊べたり、赤ちゃん用品のバザーやヨガなどのイベントなどが開催されたりするので、地域の友だちも作りやすく情報交換などもしやすいところです。


今回は産後に利用できる公的サービスについてお伝えしました。
自治体によって施設やサービスの名称、内容は異なりますのでお住いの役所などでご確認ください。
ママは、どうしても赤ちゃんのために無理をしてしまうことがありますが、産褥期はもちろんのこと、それ以降も自分の身体を労わることが大切です。
育児は思い通りにいかないものです。専門家や他の人の知恵や力を借りることで育児が楽になり、楽しくなることでしょう。
1人で頑張りすぎないで是非いろいろなサービスを活用してみてください。



Check! #23 産後の心とカラダ その1
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Check! #64 産後ママのメンタル その1

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助産師 南部洋子先生
お話いただいたのは

助産師 南部 洋子 先生

東京医科歯科大学医学部付属看護学校を卒業・国家資格看護師免許取得、日本赤十字社助産婦学校卒業・国家資格助産師免許取得後、東京医科歯科大学付属病院産婦人科病棟にて助産師として勤務。300人以上の出産に立ち会い赤ちゃんを取り上げる。その後女性のカラダをメインとした相談室「株式会社とらうべ」を設立。女性の味方としてすべての年齢での悩み相談を受ける。女性が自分の身体を自分のものとして理解する事。それが全ての悩みの解決に繋がっていくとの信念を持ち、日々向き合っている。
趣味は、夫と旅行、映画・音楽鑑賞、健康麻雀など。

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