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産後ママのメンタル その1
多くは2週間以内に自然に改善するマタニティーブルーズ
人生の一大イベントである出産を乗り越えた後の女性の身体には、急激な変化が起こっています。女性ホルモンであるエストロゲンの急激な低下による内分泌環境の変化があり、慣れない子育てなどによって精神的に不安定になることもあります。赤ちゃんの誕生への期待や喜びとは裏腹に、産後の気分の落ち込みは誰にでも訪れる可能性があります。
特に出産後3日~1週間前後には「マタニティーブルーズ」といって一時的に気分が落ち込むことがあったり、出産後2~3週間から3カ月後位の間は育児疲れや育児不安を感じたり、気分が落ち込む「産後うつ」になりやすい時期といわれています。
産後は育児による睡眠不足、子育てや家事の負担、環境や身体の急激な変化によって、マタニティーブルーズや産後うつになりやすく産後3~10日の間に起こる気分の落ち込みや涙もろさなど情緒不安定な状態をいいます。
マタニティーブルーズの多くは2週間以内に自然に改善するので受診の必要などはないのですが、マタニティーブルーズの後「産後うつ」になることもあるので要注意です。2週間経っても情緒不安定な状態が続く場合は産後うつの可能性があります。
産後うつを引き起こしている要素はストレスが大きな要因で、周囲のサポートが不十分な状況が重なっている場合が考えられます。
しかも妊娠・出産に伴う女性ホルモンの大きな変化は、脳がストレスに耐える抵抗力を低下させます。
その結果ストレスを処理しきれなくなった脳が機能不全を起こし、ものごとを悪くとらえる傾向が強くでてしまいます。
この状態におちいると自分一人で「あれもやらねば、これもやらねば!」と考えてしまい、ますます無理な計画を立てたり「育児は私がやらねばならない」と一人で抱え込むなど悪循環が生じます。この悪循環に陥った状態がうつ病なのです。
一人で頑張り過ぎず休むことが大切産後うつの症状と予防
現在の産後のママの取り巻く環境を家族も交えて専門家と整理して「今は何をやらなくてもいいのか」「何を周囲のサポートに頼ればいいのか」などといった環境調整を図ることがうつ病治療の第一歩だといえます。
《 こんな症状があったら要注意 》
産後ママの10人に1人は産後うつになると言われています。程度の差はあれ、よくある症状なので自分では気が付きにくいこともあります。
以下のような症状が続いているときは、心の負担が大きくなっている印です。専門医に相談してください。憂うつ、無気力、いらつき、食欲低下、不眠、体の不調などには注意です。
- ○ 上手くいかないと自分の責任だと自分を責めてしまう
- ○ 母親として失格だと感じてしまう
- ○ 気分が憂うつになる
- ○ 赤ちゃんが寝ているのに自分は眠れない
- ○ 自分がみじめに感じる
- ○ 楽しみや笑う気持ちが無くなってしまう
- ○ 理由もないのに泣けてしまう
- ○ イライラする
《 「産後うつ」かもと思ったら 》
もし自分が産後うつかもしれないと思ったら休むことが一番大切です。頑張りすぎているママに多くみられます。まずは授乳・育児・家事をママ以外の人が担当するように調整が必要です。でも、これらの調整をママ一人で行うのは難しいことです。
育児で24時間ずっと気を張り詰めているため、預かりサービスや産後ケア施設などを使って休憩をとることが大切です。家族が力になりましょう。
《 産後うつを予防するには 》
産後うつの予防には、がんばり過ぎないことが一番大切です。「頑張らなきゃ!」と思っていなくても、どんどん自分が追い込まれる状況に陥ってしまうのが子育てです。
子育ては、ママ一人で行うのは本当に大変です。市町村の子育て支援センター、NPO、民間の育児・家事支援サービスをうまく活用しましょう。産後ケア事業や一時預かり情報などを自治体サイトで確認してみましょう。
時には家族に家事や育児を任せて、友人とおしゃべりして過ごしたり、1人の時間を作ってリフレッシュの機会をもちましょう。
《 出産前から具体的に話し合っておきましょう 》
今会社員のパパならば、育児休暇が以前よりも取得しやすくなっていますね。
- ○ 夜中のミルクやオムツ替えの担当
- ○ 家事は家事代行に頼むかどうか
- ○ 里帰りや実家のサポートをどのくらい受けるか
《 パパへ依頼する場合は具体的に 》
「ごみを出してほしい」「ミルクを作って」「これらを買ってきて」など、作業レベルでお願いするとパパも動きやすいです。
《 その他の相談場所としては 》
- ○ 産後ドゥーラ:自宅に訪問して、育児や家事のお手伝いをしてくれます。
- ○ 産後ケア施設や市町村のサービスをうまく活用したいですね。
産後うつは誰でもかかる病気です。放置しておくと自殺や子どもの虐待につながるので要注意です。
産後うつはきちんと治療すれば必ず治ります。
一人で頑張り過ぎず、身体が悲鳴をあげていたら休むことが大切です。
一人で解決することは難しいので友達や家族に相談してみたり、困ったら、助産師や産婦人科医に気軽に相談してください。
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次回は 2026年 7 月 9 日(木)に配信予定
お楽しみに!

助産師 南部 洋子 先生
東京医科歯科大学医学部付属看護学校を卒業・国家資格看護師免許取得、日本赤十字社助産婦学校卒業・国家資格助産師免許取得後、東京医科歯科大学付属病院産婦人科病棟にて助産師として勤務。300人以上の出産に立ち会い赤ちゃんを取り上げる。その後女性のカラダをメインとした相談室「株式会社とらうべ」を設立。女性の味方としてすべての年齢での悩み相談を受ける。女性が自分の身体を自分のものとして理解する事。それが全ての悩みの解決に繋がっていくとの信念を持ち、日々向き合っている。
趣味は、夫と旅行、映画・音楽鑑賞、健康麻雀など。
助産師として多くのママをサポートした経験から、
知っておいて欲しいこと
多くのママパパが抱える子育ての不安に助産師さんが寄り添うBlog

