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#66
妊娠中の便秘

悩んでいる妊婦さんは多い 妊娠中は便秘がち

悩んでいる妊婦さんは多い妊娠中は便秘がち

妊娠中は、むくみ、だるさ、肩こり、足のしびれ、頻尿などいろいろな不調が現れるものです。便秘もそのひとつで、便秘に悩んでいる妊婦さんは多いようです。
便秘の原因は、妊娠中に多量に分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)が、腸の動きを抑えてしまうからです。このホルモンは、胎盤の形成や胎児の成長を促す一方で、筋肉の壁をむくませたり、腸の動きを抑えたりする作用もあるので便秘を引き起こします。
また、つわりなどで十分な水分や食物繊維が摂りにくくなるのも一因です。特につわりの症状が重いと栄養は二の次になってしまい、摂れるものだけを摂ることになるため、便の元になるものがないというケースもあります。
ほかにも、だんだん大きくなる子宮が腸を圧迫し、運動不足なども加わって、妊娠中は便秘がちになります。

〈 妊娠初期 〉
妊娠初期はつわりのために3食規則正しく摂れなかったり、食べる量が少なかったりする人も多いことでしょう。そうなると腸に十分な便が溜まらないので、排便のリズムが乱れて便秘になることがあります。また身体や生活の変化などがストレスとなり、自律神経が乱れて便秘になることもあります。

〈 妊娠中期 〉
妊娠するとプロゲステロンの影響で以前よりも腸の動きが鈍くなります。プロゲステロンは、妊娠週数が進むほど分泌量が増えていくので、妊娠中期から便秘になる人もいます。また運動不足も腸の動きが鈍る原因にもなります。

〈 妊娠後期 〉
妊娠後期は、プロゲステロンの影響に加えて、大きくなってきた子宮が腸を圧迫することも便秘の要因です。また、お腹の赤ちゃんが気になってしっかりいきめない!といったことも、便秘に影響しているでしょう。

便秘が気になり始めたら 基本の便秘対策

便秘が気になり始めたら基本の便秘対策

便秘が気になり始めたら、食事や運動など生活習慣を見直してみましょう。
妊娠したら安静にしていなければいけないと思いがちですが、活動的に過ごしているほうが健康的な妊娠生活になります。 不規則な生活は自律神経の乱れにつながり、腸の働きが鈍る原因にもなります。
食事の時間、就寝・起床時間など毎日同じリズムになるように意識してみましょう。

〈 便秘薬について 〉
妊娠初期はつわりもあって便秘になりやすい時期ですが、つわりが重いと水分や食事の摂取ができにくくなるので、便秘だと思ったら早めに便秘薬を飲むのも一つの方法です。
妊娠中に薬を飲むのは心配!と思う人もいるでしょう。でも酸化マグネシウム系の便秘薬は腸を直接刺激することなく、便に水分を与えて出しやすくするものなので、妊婦さんに処方されています。市販薬など自己判断せずに、医師と相談して医師の処方によって薬を飲みましょう。

〈 水分補給と栄養 〉
便秘対策には水分補給を十分に行いましょう。1日に必要な水分量で冬は1ℓ、夏は1,5ℓ以上になります。そして食物繊維や乳酸菌を摂って、腸内環境を整えることも大切です。食物繊維には腸のぜん動運動を活発にする働きがあります。食物繊維が豊富な食材は、こんにゃく、寒天、ゴボウ、海藻類、豆類、根菜類、きのこ、玄米など。
食物繊維は果物にも多く含まれていますが、そればかりだと糖分の摂り過ぎになります。また、海藻類も食物繊維が豊富ですが、妊娠中の過剰摂取はよくないとされているヨードが多く含まれています。特に昆布にはヨードが多いので避けたほうがよいでしょう。
乳酸菌も腸内環境を整える作用があります。ヨーグルトや納豆などの発酵食品、整腸作用のあるオリゴ糖は大豆や玉ねぎに多く含まれています。

〈 適度な運動 〉
運動不足が便秘を引き起こすことはありますが、過度な運動は避けてください。
昔からお臍の周りに「の」の字を描いてマッサージすると効果があると言われていますが、強いマッサージは安静の指示があった人や子宮が張りやすい人には不向きです。無理せず、医師と相談しながら行いましょう。
日光を浴びて、身体を動かすことはお勧めです。腸の動きを活性化します。
ストレッチやウォーキングなど無理なく続けられる運動を習慣にしましょう。

便秘で肛門に負担がかかると痔になることもあります。
妊娠後期から産後にかけて、骨盤底筋が緩むために多くの人に痔が発症しています。
産後に骨盤底筋トレーニングをしっかり行う必要があります。

妊娠中の便秘は珍しいことではなく多くの女性が経験しています。
身体に無理のない範囲で対策を講じ、快適なマタニティライフを過ごしたいものですね。

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次回は 2026年 8 月 13 日(木)に配信予定
お楽しみに!

助産師 南部洋子先生
お話いただいたのは

助産師 南部 洋子 先生

東京医科歯科大学医学部付属看護学校を卒業・国家資格看護師免許取得、日本赤十字社助産婦学校卒業・国家資格助産師免許取得後、東京医科歯科大学付属病院産婦人科病棟にて助産師として勤務。300人以上の出産に立ち会い赤ちゃんを取り上げる。その後女性のカラダをメインとした相談室「株式会社とらうべ」を設立。女性の味方としてすべての年齢での悩み相談を受ける。女性が自分の身体を自分のものとして理解する事。それが全ての悩みの解決に繋がっていくとの信念を持ち、日々向き合っている。
趣味は、夫と旅行、映画・音楽鑑賞、健康麻雀など。

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