#71
赤ちゃんの肌トラブル対処法
前回「#70 赤ちゃんの皮膚のトラブル」では、赤ちゃんの肌に起こるトラブルについてお話しました。
今回は、その対策としてどのようなスキンケアをしたらよいかについてご紹介しましょう。
3つのステップで肌トラブルを予防スキンケアの基本
赤ちゃんのスキンケアはとてもシンプルです。
「洗う+保湿+守る」この3つのステップを実践することで、肌トラブルの予防ができます。
出産後の赤ちゃんの肌はとてもきれいなので退院後に「うちの子は肌トラブルがないから何もしなくて大丈夫」と思いがちですが、新生児期から保湿剤を塗ることでアトピー性皮膚炎の発症リスクが低下していることが証明されています。
赤ちゃんの皮膚は薄く、大人の半分くらいしかありませんので肌の水分を保持することや、外的刺激や乾燥から肌を守るバリア機能も未熟なため、とてもデリケートで肌トラブルになりやすいということも特徴の一つだといえます。
そのため、毎日のスキンケアで肌に潤いを与え、バリア機能を健やかな状態に保つ必要があります。
赤ちゃんの肌に起こるトラブル対処法と予防法
○ 乾燥肌対策
部屋の保湿が大事ですので、加湿器で部屋が乾燥しすぎないようにしましょう。
さらに赤ちゃんの肌を清潔に保つ必要があります。
〈 対処法 〉
薄い皮膚を傷つけないようにやさしくぬるま湯で洗いましょう。なるべく肌への刺激が少ない弱酸性のボディソープや石鹸、ベビーソープ(ベッタ ベビーソープ)を使用してやさしく洗ってください。スポンジやタオルを使用すると肌に刺激を与えるおそれがあるので、柔らかなガーゼや手のひらで洗いましょう。洗った後には保湿クリームを塗りましょう。
〈 予防法 〉
乾燥肌にしないためには、日頃から全身にたっぷりと保湿効果のあるベビーローション(ベッタ ベビーファーストジェルローション)、クリームなどを塗り、常に保湿されている状態を作りましょう。
普段から加湿器を使用し、室内の湿度を適切に保ち、刺激となる長時間のお風呂や熱いお湯は避けましょう。
○ おむつかぶれ
尿や便がお尻に長時間触れていると、お尻や太ももの内側などに皮膚の炎症がおきます。
〈 対処法 〉
軽い赤みであれば、市販のワセリンを塗って刺激から守りましょう。ワセリンを塗っても治らないときや下痢が悪化して症状がひどいときなどは小児科か皮膚科を受診しましょう。
〈 予防法 〉
お尻をこまめにチェックして濡れていればすぐに交換します。便をしたあとはお尻をぬるま湯のシャワーで洗ってあげたり、水分をたっぷりふくませたティッシュで拭きましょう。肌を清潔にして、自然乾燥させることでおむつかぶれの予防になります。
普段から通気性の良いおむつを選び、時々はおむつをはずして皮膚を空気に触れさせる時間をもたせることも大事です。
○ 乳児脂漏性湿疹
皮膚の分泌が盛んな頭部、眉間、顔面、耳の周りなどにできますが、皮脂の分泌が減っていく生後3カ月から自然と症状は治まります。
〈 対処法 〉
基本の対処法は、1日1回頭や体をお風呂できれいに洗って保湿をすることです。
石鹸の洗い残しはかぶれの原因にもなりますのでしっかりとすすぎましょう。
かさぶたは、ベビーオイルなどでふやけさせてから洗うと取れます。たいていの場合は、自然に治っていきますが、かゆみがひどい場合や1~2か月経ってもなかなか治らない場合は、皮膚科を受診してください。
〈 予防法 〉
おでこや頭部の余分な皮脂は毛穴詰まりの原因になりますので、赤ちゃん用のシャンプー(ベッタ ベビーソープ)を使って指の腹でしっかり洗いましょう。
赤ちゃんの肌はデリケートなので肌はこすらずやさしく洗うのが大原則ですが、頭皮はある程度ゴシゴシ洗っても大丈夫です。過剰な皮脂汚れをきちんと落とすことが大切です。
○ アトピー性皮膚炎
皮膚のバリア機能の低下をきっかけに慢性的に炎症を起こす皮膚の病気です。
激しい痒みや湿疹、皮膚の厚みが増すことなどが特徴です。
〈 対処法 〉
入浴後や洗顔後すぐに、肌にやさしい保湿剤(ベッタ ベビーファーストジェルローション)を塗ることで、水分を保持することができます。強い洗浄力のある石鹸は避け、赤ちゃん用の低刺激の洗浄剤(ベッタ ベビーソープ)を使用し、丁寧にすすぎます。
また部屋の湿度を適度に保つことが大切です。特に冬場は加湿器を使用することが効果的です。刺激的な衣料(化繊など)や洗剤、柔軟剤の使用は避け、肌に優しい素材の衣類を選びます。
症状が改善しない場合や日常生活に支障をきたすほどの症状が見られる場合には、なるべく早めに専門医によるアドバイスを求めましょう。
〈 予防法 〉
新生児期からスキンケアを行い良い状態の肌を保つことで、アトピー性皮膚炎の発症リスクは3割以上低下するという報告もあります。
○ 汗疹(あせも)
汗を出すための汗管の出口が塞がれ汗が皮膚の内部に閉じ込められることで起こる発疹です。小さな赤いぷつぷつとした形状が特徴でかゆみやチクチクとした軽い痛みを伴う場合もあります。
〈 対処法 〉
赤ちゃんにこのような症状が出たらシャワーで流し皮膚を清潔にして、涼しい環境で過ごさせましょう。自然によくなっていきます。
〈 予防法 〉
汗による症状なので、気温や湿度に応じて通気性の良い衣服を選びます。また、室内の温度と湿度を適切に保ち赤ちゃんが汗をかきすぎないようにします。さらに汗や汚れを優しく洗い流し、清潔に保つための定期的なシャワーや入浴も大切です。
○ 新生児ざ瘡(にきび)
赤ちゃんのニキビはどれも皮脂腺の活発化が原因ですが生後2~3週間で出現することがあります。
〈 対処法 〉
沐浴やお風呂などで皮脂の汚れを落とす、肌に合った赤ちゃん用の石鹸で優しく洗う、すすぎをしっかり行うなどが必要です。
新生児ニキビは通常は特別な治療などは必要なく数週間から数カ月で自然に消えます。
重要なのは赤ちゃんの肌を清潔に保つことです。
〈 予防法 〉
常に皮脂などの汚れに注意して肌を清潔にするように心がけてください。
赤ちゃんの肌のトラブルは、スキンケアによる予防を行うことで、ある程度は抑えることができます。
しかし、症状が改善しない場合、特に発熱が続いたりした場合は、他の疾患が隠れている場合もありますので、自己判断しないで小児科へ受診してください。
毎日向き合っているママだからこそ赤ちゃんの肌のトラブルに気づくのだと思います。
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次回は 2026年 10 月 22 日(木)に配信予定
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助産師 南部 洋子 先生
東京医科歯科大学医学部付属看護学校を卒業・国家資格看護師免許取得、日本赤十字社助産婦学校卒業・国家資格助産師免許取得後、東京医科歯科大学付属病院産婦人科病棟にて助産師として勤務。300人以上の出産に立ち会い赤ちゃんを取り上げる。その後女性のカラダをメインとした相談室「株式会社とらうべ」を設立。女性の味方としてすべての年齢での悩み相談を受ける。女性が自分の身体を自分のものとして理解する事。それが全ての悩みの解決に繋がっていくとの信念を持ち、日々向き合っている。
趣味は、夫と旅行、映画・音楽鑑賞、健康麻雀など。
助産師として多くのママをサポートした経験から、
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